次世代EV電池の覇権争い──中国CATLが挑む“全固体シフト”の行方とは

固体電池業界の現状 世界の車載電池業界では、エネルギー密度が高く安全な次世代技術へのシフトが進んでいる。液体電解質を使用した従来のリチウムイオン電池は、エネルギー密度が理論上の限界値(約350Wh/kg)に近づいており、1000km以上の航続距離を求める電気自動車(EV)のニーズを満たすのが難しくなっている。また、液体電解質は可燃性のため、熱暴走による火災や爆発のリスクも高い。これに対し、次世代の電池技術とされる固体電池は、エネルギー密度が高く、幅広い温度範囲に対応でき、サイクル寿命も長いという特長を備えており、リチウムイオン電池の問題を解決する手段として期待されている。 とはいえ、技術の進化 … 続きを読む 次世代EV電池の覇権争い──中国CATLが挑む“全固体シフト”の行方とは